毎朝、犬の散歩をしてると、決まって会う人たちがいます。勿論近所の方、通勤途中の車やバイクの運転手、そして新聞配達員。
私も40と余年、人間として社会生活をしていますが、この新聞配達という仕事に従事する方々のご苦労を思うと、こんなにシンドい仕事も少ないのでは・・・と感じます。
当たり前のように毎朝手にしている新聞ですが、深夜からの厳しい労働に支えられていると思うと・・・。
そもそも世界的な視野で見ると、戸別配達のシステム自体が非常にレアなのではないでしょうか。もしあったとしても、雨の日にはビニール包装し、季節天候を問わず、ほぼ決まった時間に届けられる日本の緻密なシステムは世界でも類を見ないと思われます。
私たちも車両メンテという仕事を通して、配達員さん、新聞販売店の経営者さんからお話しを伺う機会が多くあります。聞けば聞くほどその苦労たるや・・・。諸事ユル~くなった日本国民(私も含む)がこれからも、戸別配達というシステムを維持できるのか?ちょっと心配。
そのお客様の中の一人、N氏。氏曰く小学校6年生から新聞配達を始め、現在62歳に至るまで、約50年間この過酷な仕事を継続されています。毎朝2時30分に起床。身支度を整え、コーヒーを飲みバイクで出発。配達時間は約3時間。特に今のような厳寒期の配達は相当の体力と気力が備わらないと続かないでしょう。帰宅後、朝食を摂り本業である会社に出勤。ホントに頭が下がります・・・。
ところで・・・昨今は、新聞購読をしていないご家庭も目立ちます。私たちの世代でも、核家族世帯であれば、相当高い割合で購読していない様です。これからもその比率は高まることが予想されます。
どこで「下げ止まり」になるのか?これからも戸別配達は続くのか?この現状、実は私たちの業界と非常によく似ているように感じます。少子高齢化、夏は暑く、冬は寒い。そして転倒すればけがのリスク大・・・これからもユーザーの絶対数は増える見込みなし。無ければ無いで生活に支障をきたすものではなし・・・。どこで「下げ止まる」のか、これからの販売店のあり方は?
私も一応、少なくとも60歳になるまでは、この業界でメシを喰う覚悟です。あと15年後、20年後・・・。バイクと関わり、バイク乗りと関わり、この商売を続けることが出来たなら・・・これからも、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。