三十光年の星たち・・・。宮本輝氏の長編、上下巻本日読破。
悩み多き、そして社会的に不安定な立場故、これからの人生に希望が持てない若者たちには是非読んで欲しい作品。
書中、作者の訴えんとする「名言」が散りばめられています。その思いが、「あとがき」の一文に集約されている様な気がしました。
私の、あなたの30年後にはどんな「時間」が用意されているのでしょうか?
以下引用・・・・
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・・・人間には何らかの支えが必要だ。とりわけ若い人は、有形無形の支えを得て、難破船とならずに嵐をくぐり抜ける時期が必ずある。だが、いまのこのけちくさい世の中は、若者という苗木に対してあまりにも冷淡で、わずかな添え木すら惜しんでいるかにみえる。
私は「三十光年の星たち」で、その苗木と添え木を書いたつもりである・・・。