テレビは見ないし新聞も購読しない私のニュースソースはラジオ、そして近年ではインターネット・・・。昨日、こんなニュースが目に留まりました。
さよなら…昭和レトロのうどん自販機 秋田港「佐原商店」が閉店
そういえば最近では見かけることが無くなりました。最後に食べたのは・・・何時の事だろう?
昨年、他界した母。彼女は当県の極北部に位置する寒村(失礼)の出身。今や集落の最年少者が70代後半という、過疎という言葉を絵に描いたような限界集落です。
母は商売柄、私が「ものごころ」つく頃には既に自動車運転免許を取得していました。年に一度か二度、母が運転する車で里帰り。囲炉裏のある草屋で独居していた祖父に会い、山を歩いて山菜を採ったり、谷川で小魚を釣ったりするのを幼い私も楽しみにしていたものです。
その里帰り、実はもうひとつの楽しみがありました。
国道374号線を北上すると、その途上にある菊花峠。その峠のドライブインに休憩がてら立ち寄り、自動販売機の「うどん」を買ってもらうのが何とも言えず嬉しかったものです。
食堂も併設されていましたが、そちらで飲食した記憶はありません。自営の仕事に追われ、いつも日帰りで帰省していた母。今思えば時間を惜しむように早朝から出発し、その峠を越える時間には、まだ食堂が開いてなかったのかもしれません。
黄色っぽいプラスチックのお椀でいただく、アツアツのうどん・・・。長じて後も、うどんの自動販売機を見る度、母との里帰りを思い出しました。
祖父や母に会うことも叶わなくなりました。もしや、うどんの「販売機」にしたら足を止めて食してみよう。幼い頃の記憶、祖父や母との思い出を辿りながら・・・。