アメリカで、そして世界で次期大統領選挙にトランプ氏が勝利したことが大きく報じられている。そして世界中の経済界も含めその動揺は隠せない様子。
私は政治に対して人並み以下の関心しか持ち合わせずに生きてきた。そして今後も強い関心を持ったり、まして深く関わることは無いと思う。しかし今回の選挙の行方については選挙戦期間を通して子ども達とも随分議論を交わした。
クリントンか?トランプか?
私も終始「トランプが肉薄するものの結果はクリントン勝利・・・」と予測していた。しかしこの結果・・・。
選挙前、子ども達に語った私の意見の大筋は・・・。
私たちは米国外に居住する非米国民。その立場で氏の演説、選挙公約を聞けば確かに、トランプ氏の当選は好ましくない・・・。我が国に於いてはTPPの問題、米軍基地、そして核保有等々・・・。
しかしあなたが米国に於いて圧倒的多数を占める中流以下の国民であったならどうだろう?ごく一部の富裕層に富とそれを得る為のチャンスを握られ経済的な格差は広がる一方。エリートへの階段を登るに必要とされる名門校の門は経済的にも庶民には高く閉ざされたまま。就職難、失業、医療費の高騰、人種差別・・・。
生涯、そして次の世代まで受け継がせる富を所有し既得権益を行使し続けられる立場にいれば、自国の大きな変化を望む筈は無い・・・確かにクリントン氏に一票。
ですが・・・。
私の渡米経験は僅か2回。それもモトクロスレースを通したもの故、ホテルとガレージ、そしてモトクロスコースを行き来したのみとは言え、様々なシーンで、アメリカそして資本主義の行き詰まりを感じた。同じ人間として生まれながら、世界一の経済大国に住まいながらも、人は何故、人を差別し格差を「人造」するのか。
もしあなたが、未来が描けない、閉塞感にさいなまれる圧倒的多数の米国民の1人だと想像してほしい・・・
「何かが変わるのなら、今より悪くはならないだろう、トランプに賭けてみるか・・・」と氏への一票を投じたかもしれない。少なくとも日本でも中流未満の境遇で過ごす私には・・・選挙という行為を通してトランプ=Changeに賭けた米国庶民の気持ちは十分理解できる。
これから何が変わるのか?世界が動くのか?
期待して見つめたい。