夕食の時間、テレビのスイッチを入れると昭和歌謡の番組が放映されていました。
演歌中心で私にとって興味あるジャンルの選局ではありませんでしたが聞き覚えのあるリズム、そして歌詞に懐かしさを覚えたのは事実。
私たちの世代にとって、「昭和」とは、この世に生を受け、幼少期を過ごし、学校生活を経験した時代。すなわち親や先生方の「守り」の中で過ごした時代でした。一人前の口をたたいていたものの、自分で生活する術を持たず、夢見る時代・・・だったと言えるかもしれません。
そして昭和天皇が崩御され、平成に。あの日、その瞬間、どこで何をしていましたか?
私にとっては学生最後の冬休み。一か月間を長野県は蓼科高原のとあるスキー場の喫茶店で住み込みアルバイトしていた折の出来事でした。
その日もいつも通り仕事を終えた後は、経営者ご家族と一緒にリビングで食事をいただきながら寛いでいました。ブラウン管のテレビ画面で小渕元首相が「平成」の二文字が書かれたボードを掲げていた姿を今でも鮮明に思い出せます。
「平成・・・か、平成ねぇ・・・」
そんな印象と共に始まった「平成」。
そして気が付けば28年。社会人となり、恋をし、結婚、子どもが生まれ、家を買い・・・。一日一日どころか、一年ごとの変化でさえも思い出させない日常を重ね何が何だか分からないうちに今日に至る・・・。「守られた」昭和の時代から、家族を「守った」時代だったと言えるかもしれません。老後という境地に立って自身の生涯を振り返ったならば「平成」は人生のハイライトだった・・・と感じるのかな?
生前退位のご意思も含め、その「平成」も最終章に近づいていることは事実。とりあえず3つの年号を跨いで生きることは出来る・・・と思われます(神のみぞ知る)。さて・・・その次の時代、自分の周りをどんな時間が流れるのだろう・・・。