赤いジャージの女性はタクシードライバー。
当時、中国の駅前には沢山の個人営業タクシーが並び、所謂、「客引き」行為が盛んにおこなわれていました。
そんな中、
「私のクルマに乗らないか?」
と控えめに声をかけてきたのが彼女でした。市内を半日観光したい旨を告げ価格交渉。誠実そうな人柄と妥当な運賃に納得し、ガイド兼ドライバーをお願いしました。
失礼ながら当時としてもオンボロ車でしたが、彼女曰く、借金して手に入れたとのことでした。
途中クルマの不調などもありましたが、家庭の話、生活のご苦労なども聞かせてくださり楽しい道中となりました。
別れ際、お互い住所を交換し、帰国後も暫く「文通」していました。インターネットって何じゃらほい?の時代でしたからね。
名所旧跡を巡るのも良いですが、こんな出会いこそ、旅の思い出となり美しく脳裏に刻まれるものです。
GWも目の前。旅行を計画されている皆様、楽しい時間、そして素敵な出会いに恵まれますように