令和の世となりました。
大型連休中とは言え、明日までは通常通り営業しております。
皆様それぞれの休暇を楽しくお過ごしのことと思います。
ところで・・・先日、新聞記事に連休の過ごし方に関するアンケート結果が掲載されていました。概要としては・・・宿泊を伴う遠出をされる方15%。日帰り、もしくは特に出かける予定なしの方が85%。海外旅行は6.9%増でも662,000人・・・。
案外皆さん、まったりと過ごされることをお望みの様ですね。私もその1人ですが。
毎年、この季節になると渡航者でごった返す空港の模様がテレビで流されますが、実はGW中、海外へ出かけられる方など全国民の極々一部に過ぎないのですね。その割合国民の約0.5%!ステレオタイプの報道に染められる恐ろしさも感じました。
さて・・・
「出かけない」派の過ごし方を見てみると、トップは「読書」。これも意外でした。その次に「家でゴロゴロ」、「趣味を楽しむ」、「掃除、片付け」・・・と続きます。
私も空いた時間は読書三昧で過ごそうと、その「戦闘態勢」は整えていますが、同じ様な考え方の人が多い事、安堵を感じます。
読まんとする小説のひとつ、宮本輝著「にぎやかな大地」上下巻(ふれセンで借り出し)。少しだけ読み進めると39頁の文章に目が止まりました・・・。
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「(前文略)何事も時間と言うものが必要なのだ。今の世の中は、時間をかけていない。拙速なものだらけだ。いかなる先端の技術をもってしても、この時間というものだけは短縮できない。時間が作り出す絶妙な作品は、金でも技術でも高尚な理論でも獲得することはできないのだ。三次元とか四次元とかの物理学で、祖母のあの糠床は作れないのだ・・・」
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確かにその通りだと思います。平成という時代、情報技術を始め様々なハリボテで脆さをさらけ出している利器を過信し、その治具で速度を追求しすぎた様に感じます。
結果、収拾見込みのない原発事故を起こし、サイバーテロに悩まされ、身近なところでは工業製品のリコールが続出する・・・(バイク、車も例外ではありません)。
じっくり考える、じっくり試す、そしてじっくり作り込む・・・。
迎えた令和の時代。今少し人が人として許容できる速度内で思考し試行しながら生きて行ける世の中であって欲しいと願っています。