マチネの終わりに・・・引き続き。
私は未だにガラケーを使い続ける様な人間です。新しいもの、中でもデジタル系への関心は深くありません。
パソコンは業務上、仕方なく始まった「付き合い」ですが、普段使用する以上の機能を学習する意欲は未だ湧いてきません。
それ故か、物語の構成がデジタルツールによって左右される「イマドキ」の小説を敬して遠ざけてきました。と、なれば読書の対象は必然的に昭和以前の作品、或いは昭和以前を背景にしたものと慣れ親しむこととなります。
文学作品として、どちらかの優越を問う選択ではなく、あくまで個人的な好き嫌いが基準の判断です。...
しかし「マチネ・・・」では主人公の男女それぞれの運命を一通のメール、ケータイ電話の故障、が大きく揺さぶります。確かに・・・デジタルデバイスの発信する情報が心の中までを支配する現代ならではの「どんでんがえし」が起こりえるのです。誰にでも。
想いが熟し、愛情を共有するまで時間はかかっても、ケータイ電話、インターネットが普及する以前に「恋愛」という感情の中に遊べたことを心から幸せに感じます。負け惜しみではなく・・・。
写真は工場の外に咲く「スベリヒユ」。小さく黄色い花を咲かせています。
沖縄やアジアの国ではフツーに食されるらしい。歩きながら気を付けて探せば、其処かしこで見つかりますよ。
「釣るされて一期しまひぬすべりひゆ」小林一茶
「すべりひゆ黄色は隠れ笑いかな」かずさん
