英語民間試験に対する文科省大臣の発言が大きく取りざたされています。
「身の丈に応じた・・・」
私的には言葉尻を捕まえて、とやかく責め立てるのを好みませんが、お立場からも発すべき言葉では、なかったのかもしれません。例え本音であったとしても。
私も40歳を過ぎて英語の民間試験のひとつ「実用英語検定」を3回、受験しました。
他に自慢することが何もないので敢えて付け加えますが・・・結果、2級に合格しました。
全ての試験、資格受験に言えることですが、やはり高得点を稼ぐには或る種のノウハウが必要です。配点の割り振り、時間の分配、自分の得手、不得手を把握して、どの分野でスコア―を稼ぐのか。長文問題などは自身にとっての「アタリ」と「ハズレ」が絶対に生じます。まして複数の民間試験を渡り歩くことが出来れば、どの検定が自分に向いているのかも知ることが出来てしまいます。例えば・・・英検よりもGTECの方が・・・とか、IELTSの方が・・・とか。
ただ、その他の試験に挑むというのは、一般の学生が持ちえなかった環境を武器に戦おうとする人たちになると思います。学習を開始する時期、海外での生活、留学経験など本人の意思とは関係なく親や家庭によって作られるアドバンテージとしての「環境」。
検定ごとのレベル比較は昔からよく論ぜられます。英検2級ならTOEIC何点?しかし私の経験上その相対は非常に困難と矛盾をはらんでいます。何故ならば・・・
根本的に英検は、日本人による、日本人の為の試験だからです。設問も日本語ですし、問題を作成しているのも日本の教育者なのです。その他試験は、設問から英語で始まりますし、問題の出し方も日本人には馴染みの無い形が少なくありません。
世の中に出てみれば全てのシーンにおいて「平等」は存在しませんし、それを望むのは童話の物語に遊ぶ様なものです。でも唯一、教育の世界に於いては追求する姿勢で臨むことが許されても良いのでは?理不尽な世界の住人となった大人達。せめて子ども達は皆、無限の可能性を与えてあげましょうよ!って・・・思うんですけどね。
「身の丈に応じた」生き方をするのは、大人になってからでエエじゃないですか。
写真は旧米倉港にある石灯籠。港の栄えた昔日、四角の穴から覗くと金毘羅さんが見えたそうですよ。