昨日は朝から団地の花壇の植替え作業・・・。妻は不在でしたが娘ふたりも動員して参加しました。
若い方もちらほら見えましたが、平均年齢は・・・う~ん、70オーバーでしょうな。進む高齢化。昭和の時代に造成された団地は何処も同じ問題を抱えていることと思います。
核家族化が進み、三世代が同居する家庭も少数派です。我が家の隣に新築された家に住まわれるのも若いご夫婦と小さなお子様ふたり。しかし団地の平均年齢をグッと下げることに貢献してくれました(笑)
個人の主張や嗜好、プライバシーが尊重される時代です。例え血縁が有る者どうしでも一つ屋根の下で継続的に生活を営むのはお互いが相当の寛容さを持ち、場面によっては片目を瞑る器用性を持ち合わせないと難しいでしょう。
私も結婚を機に夫婦で借家を借り、中国語で言うところの「小家庭」を持ちました。以来27年・・・かな。既に長男は就職を機にひとり暮らしを始め早や4年。近い将来「結婚」という状況に至るにしても「同居」という選択肢は全く考えていないでしょう。勿論、「家」という物理的な受け皿がその選択を許容できないし、巨額な費用が伴う建て替えなど我が家には不可能であることを当人も分かっている筈。
ならば、いつまで今の家に住むことになるのか・・・。ごく近い将来、夫婦二人となり、どちらかが逝き、一人になり病を得、二進も三進も行かなくなった時点で施設などに移り最後を迎えるという流れかと想像できます。
ここ一月ほどの「マイブーム」は柳田国男著「遠野物語」。明治の時代、友人の紹介で出会った遠野出身の文学青年「佐々木喜善」が柳田に語った当地の伝説を書き留め編纂されたものであることは皆様ご周知の通りです。
勿論、その時代は多世代が同居しての生活が営まれ、現代では想像できない封建的しがらみや強大な自然の力、そして迷信に翻弄されながら人々は生きていたのです。
山人、天狗、ざしきわらし、河童、マヨヒガ、オシラサマ、御犬経立、獅子おどり・・・。
笑いを誘う話もあれば悲劇としか言いようのない話もあります。そして悲劇は大勢で暮らす家族の中から生まれるのです。母殺し、捨老、子どもの間引きなど。
話しが暗くなりましたね、すんません。
そんな遠野物語をより深く掘り下げる著書を探すべく昼前から図書館へ出向きました。関連2冊。そして平林たい子全集とコチラ・・・流転の海最終巻「春の野」。
先ずは遠野物語から浮気をして春の野へ。時代背景が丁度昭和40年代初期に移り私の生まれた時代に重なりはじめました。伸仁は二十歳となり、父の熊吾も70歳を過ぎました。伸仁が生まれた折に誓った「この子が二十歳になるまで生きてやる」ことを達成するも妻子と別居し腐れ縁でつながる女との暮らしが続きます。
全9巻の大長編。ウィルス感染への懸念から出かけることが難しい昨今。普段は敬遠してしまう様な長編に挑んでみるのも良いかもしれませんよ。