通勤途中にある建設会社の片隅にドラフターが何台も放置されています。ドラフターとは製図を作成する際に使う機器。パソコンや専用機を使って作図する様になって久しく、この職場でも「お払い箱」になったものと想像します。長年お疲れ様でした。
私が工業高校の機械科に学んだ時代も大変お世話になりました。ネジなど小さなものから、大型の歯車やフランジ、クランクなどを作図したものです。平行定規、雲型定規、コンパス、テンプレート、消しゴム、、、。鉛筆の芯を尖らせながら格闘した日々を懐かしく思い出します。
職業訓練校時代にはCADを利用した実習が行われており、パソコンではなく専用電算機に繋がったテーブルほどに大きな操作板の上をタッチペンで入力する今思えば黎明期の機械だったのでしょう。XYZ三軸で作成したデータを使って樹脂部品を加工した記憶があります。
手書きからワープロへ、ポケコンからパソコンへ、そしてドラフターからCADへ、、、。ものづくりが大きく動いた時代を体験させてもらったのは有り難い経験だったとも言えるでしょう。
さて齢五十を超えた私たちの世代。これからもどんな業種であれ仕事に携わる以上、思いがけない程の変化や変遷の中で適応力をためされることになるでしょう。いつまで食らいついてゆけるのか?別に食らいつく必要はないのか?そんなことも考えながらボチボチ「老後」についての「作図」を描いてみるのも大切なことかもしれません。