旅の記憶を彩るシーンに欠かせないもの。現地の人々との触れ合い、その土地の空気と一緒にいただく食事。そして仮の我が家となる宿泊施設も旅の印象を大きく左右するファクターでしょう。
特に単身で旅することが多い私は、宿はその日の行き当たりばったり。
アタリ!のこともあれば反面、ハズレ・・もあります。元来高級志向などという言葉からは程遠い性格なので、どんな安宿でもホテルのランクとか設備には殆ど不満を感じたことはありません。やはり私の思い出に残る宿といえば、スタッフのさりげない親切だったり触れ合いだったり。中国のホテルや招待所、アメリカのモーテル、香港のドミトリー、ネパールの民宿、韓国の旅人宿・・。
先日、仕事の合間、ネットを閲覧していたら80年代後半、縁あって2度訪ねた中国内モンゴルとモンゴル人民共和国国境の街、二連浩特の旅レポを見つけました。
記憶を刺激する地名。中国語で発音すると(アールリエンホト)、当時は駅を下りて真っ直ぐ伸びるメインストリート、それも数百mで草原に消えてゆく・・。そんな静かで牧歌的な国境の街でした。今は経済の発展で大きく様変わりしレポートの写真を見ても何だかピンと来ないほど。
これから暫く、思い出に残る宿のお話が出来たらと思います。その先鋒で先ずは草原の町の小さなホテル、そこでの出会い思い出を綴ってゆきたいと思います。
(次回に続く)